人材紹介業界|AI x RPA|導入事例

【導入事例】株式会社リンキング様「RPAでスカウトを自動化!バラつきがあった配信数が安定し戦略的なスカウトが可能に」

株式会社リンキング
http://linking.jp/
代表取締役 古田 奈美香様

20代・30代の営業&バックオフィス系の転職を支援
―御社の事業内容について教えてください
古田:20代から30代を対象として人材紹介を行っています。
営業や管理部門・企画職・事務職などバックオフィス系の転職支援を多く行っています。



スカウト業務チームを立ち上げたが、配信数が確保できないことが課題に
―RPAを導入する前の業務の状況を教えてください。
古田:私のこれまでの経験上、人材紹介会社の営業というのは、集客やエントリーの取り方、企業開拓、面談など一連の業務を一通りすべて担当できて初めて一人前のプレイヤーだと考えていました。

でも、プレイヤーとしての強みや弱みというのは人それぞれ異なりますし、スカウト業務などの「集客業務」に時間がとられてしまうというのが課題としてありました。そんな中で、業務を細分化して注力すべき業務に集中した方が良いのでは?という考え方に変わってきました。

そこでどうしても時間がかかる「スカウト業務」を専任のチームを作って担当してもらうことにしました。
子育て中の女性5名体制で、育児や家事の空き時間を活用してスカウト業務を行ってもらいました。
業務時間が確保できる日は良いのですが、業務できる時間がまちまちだったり、コンスタントに業務ができず配信数が確保できない日もありました。
日によって配信数が変わるため、月間では配信数に数千件のぶれがありました。
配信数がバラバラだと、結果を分析したくても配信時間に問題があるのか、配信数に問題があるのかなかなか原因を見つけにくいという課題がありました。
結果、エントリー数が思うように伸びない日も出てきますので、そこをどう改善するかが課題となってきました。


安定したスカウト配信数を確保するためにRPAを導入
―RPAの導入を検討するきっかけについて教えてください。
古田:そんな時に、ある企業からRPAでスカウト業務を自動化するご提案をいただきました。
エントリー数を確保するために、スカウトメールの配信数を確保した方が良いので、試してみることにしました。
それまで、スカウトチームでは中身をチェックするより、条件で絞ってスカウトメールを送っていたので、条件設定を同様に行うことでRPAでも同じ事が実現できました。使ってみると、非常に画期的でした。

1つの媒体でスカウト自動化がうまくいったので他の媒体も自動化することになりました。
しかし、先に活用していたRPAはある媒体に限定して提供されているサービスだったため、他のRPAを検討する必要が出てきました。

そこで、人材紹介会社のスカウト業務に特化しているRPAを2~3製品比較し、さらに既に活用している他社さんに話を聞いたりしました。
実はこの時、他社製品に決めかけていたのですが、システム設定が難しそうで、本当に使いこなせるのかな?という不安がありました。
お金をかけても安定して継続的に稼働しなければ意味がありませんので設定面は重要でした。


「誰でも使いこなせるRPA」-設定をアウトソーシングできるのが決め手に
―弊社のRPAを選定いただいた理由について教えてください。
古田:御社のサービスを知ったのは、DMでセミナーのことを知り参加したのがきっかけです。
気に入ったのは操作面です。
ITリテラシーの高さやシステム開発の知識がないと使いこなせない印象があった他社RPAに対して、御社の場合は、設定は全部おまかせできるので「誰でも使いこなせる」というのが良いと思いました。

また、 御社の場合、人材会社特化でRPAサービスを提供されているので、他の人材会社さんでの導入実績もあり安心感がありました。
業務内容と課題感についても把握されているので、例えばスカウト業務や媒体の特性など最初から説明をしなくてもスムーズに話が進みました。
他のRPA開発会社さんですと、まず業務説明からしなくてはならないのでそこにかかる手間も大きいんです。
さらに、他社事例を基に色々提案してもらえるので助かりました。


媒体の特性に応じてRPAと人の手を使い分け、効果測定を綿密に
―スカウト業務でどのようにRPAを活用されていますか
古田:現在2台のロボットで2媒体のスカウトを自動化しています。
スカウト配信数を重視すべき媒体はRPAで、しっかり中身を見るべき媒体は人手でスカウトを打っています。

また、スカウトの内容でもRPAにするか人手で行うかを決めています。
完全に自動化するわけではなく人手の方が良い媒体は、人の目で見てスカウトを配信しています。


―効果測定や条件設定などのメンテナンスはどうされていますか?
古田:弊社ではスカウト業務の効果測定を行うミーティングを週1で行っていて、「配信数」「返信率」「エントリー率」を確認し、対策を講じています。
どの求人がアクティブか、クローズになっていないか確認し、条件が変わっていたら対応し、返信率が悪いものは内容を入れ替えるなど、適宜管理し必要に応じて微調整をしています。
ある媒体では、求人毎に約100の条件設定を行いそれに合わせてメール文面も用意しています。取りこぼしが出ないよう全網羅的に条件設定を行っています。
また、一定エントリー数をとっていかないと決定には至らないため、エントリー後のKPIを細かく決めています。
売上目標から「決定数」「推薦数」「面談数」「エントリー数」をKPIとして管理し、その要件を満たせるようにスカウト条件設定もしています


スカウト自動化の最大のメリットは「配信数が安定し原因分析がしやすくなった」こと
―スカウトを自動化して効果はありましたか?
古田: スカウト配信数を確保できたのがまずは大きな成果です。
毎日一定数のスカウトをコンスタントに打てるようになり配信数も正確に把握できるので、エントリー数や返信率の分析などがしやすくなり、そこから見える数字を基に次の活動を考えることができるようになりました。

他には、営業が「企業様・求職者様それぞれときちんと向き合って丁寧に対応する時間が確保しやすくなった」こともメリットです。
クロージングに向けて、どれだけコミュニケーションに時間が取れるかが大切なのですが、十分に時間を確保することができるようになりました。

 

―RPAでスカウト業務を成功させるための一番のコツは何だと思われますか?
古田: 媒体の状況や世の中の動きによってスカウトの状況も大きく左右されますので、成功の法則や答えはないと思います。
人手でやる場合だと、打ったり打たなかったりということがどうしても出てくるんですが、RPAは毎日コンスタントに一定数のスカウトを打ってくれます。
その中で結果を常に分析し、状況に応じて方法を変え修正し、その時々の最適解を見つけることが大切だと思います。
やはり継続することが一番のコツだと思います。


―今後、自動化したい業務はありますか?
古田: 求職者への定期的な求人紹介や案内を自動化できるといいなと思います。
また、求職者と企業のマッチングでも自動化できる部分があればぜひ検討したいですね。



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