人材紹介業界|AI x RPA|導入事例
【導入事例】株式会社アルバイトタイムス様「静岡・愛知エリアの人材スカウト業務を自動化、エントリー数が4倍に伸長!」
Category: 人材紹介業界|AI x RPA|導入事例
Date: 2020.10.15
株式会社アルバイトタイムス
https://www.atimes.co.jp/
シニアコンサルタント 藤原 啓之様
「静岡・愛知エリア」を中心に人材紹介を展開
―御社の事業内容について教えてください
藤原:弊社は、1973年に求人媒体社としてスタートし、全国初の無料求人情報誌「DOMO!(ドーモ)」を発行しました。
インターネットが普及するのに伴いWeb求人媒体の運営を開始し、8年前には人材紹介事業を立ち上げました。
現在は、静岡・愛知エリアを中心に、製造業とIT業界のエンジニアの方を主な対象として人材紹介を行っています。
事業拡大のため他社スカウト媒体も積極的に活用することに
―RPAを導入する前の業務の状況を教えてください。
藤原:これまでは、求職者様のエントリーの9割は自社媒体からでした。
しかし今後の事業拡大を狙う上で、自社媒体だけでなく他社のスカウト媒体も活用することが不可欠であると考えました。
「製造・ITのより良い人材」をより多く確保するために、他社媒体も積極的に活用していこうという方針になったのです。
ところが、スカウト業務とコンサルタントの他の業務を一緒にやるとなると、時間を捻出するのが難しく、土日・深夜の一部に活動しなければならないのか…との懸念があったため、効率よく求職者流入を実現できる方法を模索していました。
スカウト業務の人手が足りない、RPAで解決できないか?
―RPAの導入を検討するきっかけについて教えてください。
藤原:「スカウトメールを打ちたいのに人手が足りない」というシンプルな悩みがきっかけです。
そんなときに、IT関連のイベントを視察したのですが、どのブースも「RPA一色」だったんですね。
RPAを活用すれば、スカウトメールがたくさん打てるようになるのではないか?量的な課題を解決できるんじゃないか?と考えました。
人が行うスカウト業務に「スカウトの質」でどれくらい近づけるんだろう、というのを実際に使って早く検証したいなと思いました。
人材業界でのRPA導入実績のある企業の製品を試用してみた
―何製品比較しましたか?どのような要件で選定しましたか?
藤原:「人材業界へのRPA導入実績のある企業」に絞って情報収集し、最終的に3社の製品を比較しました。
「他社でのスカウト業務自動化の実績」を多く持ち、知見のある企業さんがいいなと思いました。
RPAに関わるのは社内で私だけとなる予定でしたので、セッティングを含めて時間や手間がからないというのも重要でした。
手間をかけずに、いかにスカウト業務にかける時間を削減できるかを重視しました。
セッティングに手間がかからず本来の業務に集中できる製品を選定
―最終的に導入決定したポイントや理由は何ですか?
藤原:自分でセッティングを行う他社製品を試用した際、動き出すまでにエラーが多く出てしまいました。
原因も、システム側の問題に限らず、スカウト媒体側の問題だったり、文字の全角半角の表記ゆれだったり・・・。原因をひとつひとつ調べて対応するのが大変だったんです。
このまま導入すると自分の業務がちょっと大変かな、もっと楽にできたらいいのにな・・という印象を持ちました。
御社の製品はセッティングをすべてお願いできるので、ノンプログラミングで業務が自動化できるのが魅力的でした。
スカウト業務は「スカウト条件」「スカウトメールの文面」「求人票」の3点セットで動きますが、このセッティングが本当に楽なんです。
「スカウト文面の検討と作成」という本来の業務に集中できるのが非常に助かるなと思いました。
御社は、スカウト業務以外の「人材業界の業務の自動化」についても導入実績や知見をお持ちでしたので、今後、他の業務でRPAを活用する場合もスムーズそうだなと考え、御社の製品に決定しました。
「スカウトからのエントリー数」が4倍に増加!
―RPAの導入効果はありましたか?
藤原:弊社では複数のスカウト媒体を活用していますが、RPAはその中でも注力媒体で活用しています。
導入前と比較して、スカウトメール配信数が4倍に増え、スカウトからのエントリー数もそれに比例して4倍に増えました。
スカウトからエントリーした方専門のスタッフを新たに配置したのですが、導入前と比較して目に見えて忙しくなったと聞いています。
―スカウト業務はどのように変わりましたか?
藤原:今回のRPA導入に合わせてスカウトメールの本文をゼロから作成し直しました。
担当者が一通一通手打ちしたメールには敵わなくても、RPAからでも一定の納得感ある内容で、メールを打てるようになってきつつあります。
スカウト対象者を探してメールを打つ部分はRPAに任せられるので、求人票やスカウトメールの文面作成に時間を使えるようになった分、メール文面の品質が上がったと思います。
スカウト設定や文面作成による残業が増える懸念がありましたが、他業務とスカウトが両立でき、業務量は増えたのに、残業時間はRPA導入前と変わりません。
今後は、求職者の属性や職種経験に応じて最適化したメールが打てるよう、さらにメールの内容を細分化していきたいと考えています。
将来的にはRPAスカウトメールの返信率を3%くらいまで上げて、推薦後の重要な業務にコンサルタントの工数をもっと割けるようにしていきたいです。
リモート導入でもストレスなし、人材業界特有の業務自動化ノウハウに期待
―弊社の対応について、導入で苦労されたことなどはありましたか?
藤原:今回の導入は、初回だけお会いして以降はリモートでの導入になりましたが、もどかしさやストレスは一切感じませんでした。
導入後も、御社の方から「もっと稼働頻度を上げたほうがいいですよ」などスカウトに関するアドバイスをもらったりと助かっています。
弊社とは規模や領域の異なる多数の人材会社とお付き合いがあると思いますので、ぜひそのノウハウを踏まえて今後もアドバイスをいただければと思います。
―今後、RPA化したい業務はありますか?
藤原:いろいろありますが、優先順位の高いものとしては「各求人媒体の新着求人情報のデータ化」と「求職者情報の基幹システムへの登録」を考えています。
自動化できる業務はなるべく自動化することで、本来のコンサルタント業務に時間が割けるようになります。
量の部分はRPAにまかせて、コンサルタントは面接対策や求人票作成に集中し「質を高める活動」に注力したいと思います。
エリア特化エージェントだからこそ伝えられる魅力がある
静岡・愛知エリアでの求職様と企業様が幸せになるような活動を
―御社のようなエリア特化のエージェント様に「スカウトの母数が少ないから自動化しても効果がないのでは?」というご質問をいただくことがあるのですが、どうお考えになりますか?
藤原:そうですね、そう考えてしまうかもしれませんね。
しかし弊社の場合はRPA導入前と比較して、スカウトからのエントリーが約4倍に増えました。それが一番の答えかなと思います。
魅力的なスカウト文面と求人票で「地方にもこんな案件があるよ」とお伝えすることで、返信率やエントリー率を高められる可能性があると思うのです。
例えば、最近増えている「Iターン」や「Uターン」のニーズに対して「海を見ながらリモートワークしませんか?」という訴求もできますよね。
エリア特化のエージェントならではのチャンスがまだまだあると思います。
RPAはあくまで1つの手法だと思います。
静岡・愛知エリアでの求職者の方が幸せになる、企業様もより良い人材が確保できて幸せになる、そういった活動を、スピード感を持って進めていきたいと考えています。